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だって、きっと、
言ってしまったら、
この幸せな空間は失われてしまう──
*試し読みを商品画像からお読みいただけます。
発行 hoshiboshi
2024年12月刊行 B6判 200ページ
装画・斉藤知子 装丁・mikamikami
個人作品集「星々の本棚」シリーズ5
ふとしたことで家を抜け出し、祖父の家に向かった私。子どものころから馴染んだ家でいつものように過ごすうち、なぜか違和感を覚え……。夢と現実のあわいを漂いながら、再生を描く「庭」。自分が担当する作家から「これは私の遺書なのです」と書かれた原稿を受け取った編集者が、その作家の正体に迫っていく「マージナル」。ひとり旅の途中で出会ったヒーローを目指す男とのやりとりによって生きる力を取り戻す女性を描いた「ヒーローとミルクレープ」。父の死後、遺品整理をするうちに、自分の過去といまに向き合う男を描いた「旋回のまたたき」。ファンタジーやミステリーの形を借りながら、人の心の迷宮を描く短編六編。文学を愛し、物語を綴ることで自らの魂の居場所を探す書き手の魂の軌跡。
〈目次〉
庭
タイムカプセルの中の温室
巡礼の森から、君へ
マージナル
ヒーローとミルクレープ
旋回のまたたき